忍者ブログ

脱ぎ捨てられる昨日

door to door

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


渋谷で昔

2、3年前、渋谷で、初めて大規模なデモに遭遇したときのこと。



デモに対して歩道から野次をとばした人がいたか何かで、デモ隊のうちの人の一人がその人に殴りかかり、あるいは、デモに対して歩道から誰かが殴りかかったのかもしれない、それをきっかけにわっと人が群がって怒鳴り声、暴力、そしてコンビニのガラスが割れて……という騒動を見ました。

ガラスが割れるまでは一瞬でした。

ガラスの割れる音は大きく、いっそう場はざわめいて、後は確認していないのでわかりません。



そのときわたしは問題の起きている歩道とは反対側を歩いていて(車道そのものはデモの人たちがいた)、トラブルに思わず足が止まってしまいました。

上手く言えないのですが、とっさの一瞬、足を止めて「眺めて」しまった。



でもそのとっさの、トラブルが起きた一瞬とその直後、周辺を歩いていた人の反応ははっきりわかれました。



トラブルに足を止め、その場で眺めたままの人。

ゆっくりと、わたしがいるところぐらいまで歩いて距離をとってから、あらためて眺めようとする人。

むしろ、何が起きているのか確認しよう、もっとよく見ようと、近付いていく人。



でもそんな中、はじかれたように全速力で走り出したのは外国人たち。

「このトラブルはどうなる、大きく広がるのかどうか」というのを確認するより何より、彼らはガラスが割れたかどうか、というころにはもうその場を離れはじめていました。

ある女性はサンダルを脱いで、一緒にいた男性が腕を引いて、一目散に。

ある若い男性は電話を耳にあて、タバコを持ったまま。

ある女性は足早に路地へ逃げていく。



わたしは恥ずかしいことにそれを見てから、つられる形でその場を離れました。

むしろその場にゆっくりと人は集まろう、としていたので、自分だけ逆行している感じで不思議だった。



もちろん大きなトラブルではないかもしれず、それ以上何か起きるということもなかったのかもしれないけど、今でも「そんなことを確認するよりも反射で逃げる、まずその場を離れる」決断をしたあの外国人たちと、そうでない自分の……危機感のようなものの違いを考えてしまうことがある。


拍手[0回]

PR

COMMENT

Name
Title
Mail
URL
Color
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Comment
Pass   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧

TRACKBACK

Trackback URL:

カレンダー

06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

フリーエリア

最新CM

[05/23 watta]
[05/23 あやぱん]
[01/13 misa]
[01/12 origami]
[01/10 misa]

最新TB

プロフィール

HN:
watta
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

カウンター

アクセス解析

アクセス解析

アクセス解析

<<うわごと  | HOME |  とある日(1)>>
Copyright ©  -- door to door --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Melonenmann / Powered by [PR]
/ 忍者ブログ